ISPの高い性能要求に対応するために性能改善を続け、200万件のアドレスを管理した状態で、秒間1000以上のアドレスを払い出すことが可能です。
※設定によって払出性能は異なります
設定反映のリアルタイム性を追求している「ProDHCP」であれば、設定ファイルの変更を反映させるためにプログラムの再起動は不要です。HUPシグナルの通知に対応し、リース管理数が100万件規模であっても数秒、200万件規模でも10秒以内で設定の変更を反映させることが可能です。設定変更の反映前後でプロセスIDも変わりませんので、稼働監視システムなどとの連携も容易です。
DHCPサーバの中には、リース可能アドレスが枯渇してしまった際に、固定割り当て用と設定されているアドレスを払い出してしまうものがあります。「ProDHCP」は設定通りの動作を確実に行います。また、SYSLOGとアプリケーションログファイルに記録されるリースの状態遷移も漏れなく確実に出力され、厳格なアドレス管理とともに確実な記録として利用できます。
「ProDHCP」には冗長構成用のオプションと、冗長構成用のライセンスが用意されています。サービスを提供するのは1ホストで、他のホストにリアルタイムにリース情報を同期し、障害発生時に即座に他のホストがサービスを開始する形態です。冗長化は最大16台までに対応していますので、ディザスタリカバリ対策で遠隔地へのフェイルオーバーも構築が容易です。
また、リース情報のスナップショット作成機能もありますので、他のクラスターシステムと組み合わせて運用する際にもリース情報の同期を容易にとることができます。
「ProDHCP」はリース状態の変化や通信の遷移を全て明確にログ出力します。リース満了や設定変更による解放なども、実際の動きと同じレベル・タイミングでログに記録します。監視システムとの連携も厳密に行うことが可能です。SYSLOGとアプリケーションログファイルに出力します。
「ProDHCP」は業界標準規格であるRFCに準拠しています。大規模環境で想定されるリレーエージェントを利用した多セグメントでの運用や、マルチホーミング、DNS動的更新など、複雑な運用環境にも対応しています。
ISC製のDHCPサーバと設定ファイルの互換性を高めてありますので、「ProDHCP」への移行は非常に簡単に行えます。
ProDHCPはISCのDHCPサーバと同様な動作を目指して開発されていますが、以下のような独自拡張機能も設定により利用できます。
・可能な限り同一MACアドレスに対して異なるIPアドレスを割り当てる動作の指定
・空きアドレスを検索する際の検索方向の指定
・空きアドレスを検索する際に検索開始位置のランダム化の指定
・ICMPによる重複チェックのON/OFF
汎用的な機能拡張は技術的に可能な限り対応していく方針でバージョンアップを続けています。
別途オプション追加費用が必要ですが、主に回線事業者様からのリクエストに応じて開発した各種機能の提供が可能です。これらの拡張オプションは有償で機能追加したものですが、将来にわたるアップデートにも追従したいというご希望により、通常のソース管理に組み込むこととし、他のユーザ様にも有償で提供できるような条件で開発したものです。通常機能と同居が可能な機能追加であればこのような独自拡張の対応も柔軟に行っています。
・Option82による高速固定IPアドレス割り当て機能
・Option82による高速レンジ割り当て機能
通常、固定IPアドレス割り当てはMACアドレスやクライアントIDに対して行えますが、その方法では機器交換の際にDHCPサーバ側の設定変更が都度必要になります。回線事業者様ではVoIP関連を中心にOption82により払い出しを制御したいという要求は高いのですが、ISCのDHCPサーバでは複雑な条件判断分やクラスを使って実現する方法しかなく、設定が複雑であり、性能も非常に低下してしまいます。ProDHCPではOption82による高速払い出しオプションを実装し、通常の固定IPアドレス払い出しと同等の払い出し性能を実現しました。ISCのDHCPサーバで実現した場合に比べ100倍程度の高速処理を実現しています。
・払い出し予約機能
DHCPサーバとは別の認証システムと連携し、事前にMACアドレスに対する払い出しIPアドレスを予約する機能です。予約したアドレス以外は決して払い出しません。また、リリース後に再利用させるかどうかをコントロールすることも可能です。
・一度払い出したIPアドレスは他の端末には払い出さない動作
DHCPでもBOOTPのように固定的にIPアドレスを扱うことが可能です。
DHCPの評価・運用に必要な各種ツールも提供しております。
・リース情報編集ツール:リース情報を直接確認・編集できるツールです。
・リース情報問い合わせ用サーバ:リース情報をネットワーク経由で問い合わせるためのサーバです。
・リース状況調査ツール:セグメントごとの使用率などを調査できます。
その他、ご要望に応じて以下のようなさまざまなツールをご提供可能です。
・負荷テストツール:多数のDHCPクライアントのリクエストをシミュレーションします。
・ホスト定義自動変換ツール:元データに応じてほとんどの場合ご提供が可能です。
・性能評価用リース情報生成ツール:リース中の情報を強制的に生成して動作評価を行えます。
・DHCPリレーエージェント:Linuxホストで動作する高性能DHCPリレーエージェントです。ProDHCP本体の性能より高速にリレーしますので、大きなセグメントでリレーによって性能が達成できない問題を解決します。
※ 製品仕様は、お客様のご要望に合わせて、柔軟にカスタマイズ可能です
※ 別途ご契約によりソースライセンスも提供可能です。
ProDHCPの代表的な導入事例をご紹介します。
ProDHCP開発のきっかけとなった案件で、ISCのDHCPで構築したシステムでは、10万件規模のリース状態で設定変更を行うと数十秒〜数分間アドレスを払い出せない状態になってしまうため、サービス提供側としては実運用できないという判断となり、設定反映の高速化を実現したいということで、フルスクラッチで開発しました。
また、Syslogの記録を使って統計などを取得するシステムとの連携のため、リース・延長・開放(タイムアウトによるものや、設定変更によるものを含む)を確実にログに残すことも必須条件として開発しました。
いずれも完全に対応でき、現在もお客様側で拡張などを行ったバージョンが稼働を続けています。
非常に多くのセグメントへの対応力と、短いリース時間設定による頻繁なリクエストの処理能力、安定性、信頼性、様々な設定への対応など、ProDHCPの真価が試された案件でした。事前に評価用環境を準備し、弊社提供のDHCP負荷試験ツールなどを用いて、ISCのDHCPとの比較などを行い、問題なしという評価をいただいて導入していただきました。
専用のUIも別途開発して提供しました。
コストパフォーマンスの高さも含め、ProDHCP以外の選択は現状では考えられないと、高い評価をいただいております。また、ネットワークプログラミングの技術を評価いただき、DHCP以外でも様々な特殊開発のご依頼もいただいております。
ProDHCPとしては小規模なアドレス数ではあるものの、信頼性と安定性を求めているということで、自社開発のProDHCPをご採用いただきました。有償保守も含めて、合計6年の保守契約も必須でした。
遠方でしたが、セットアップの支援などにも伺い、安心してリリースしていただけました。実際は、設定内容をconfファイルに変換するプログラムをその場で作成して、セットアップのお手間を省いたくらいで、全く問題なく構築いただいていました。
アプライアンスのDHCPサーバで運用されていましたが、運用コストが高く、ハードの進化に伴う高性能化も難しいため、ソフトウェア製品を探しておられました。
非常に詳細な採用評価基準をもとに製品選択を行い、ProDHCPをご採用いただきました。
性能に対して価格が安すぎるという不安もあったようですが、完全自社開発による対応力の高さや、専用UIの開発対応なども含め、ご採用いただきました。
きめ細かな導入支援や、各種ユーティリティーをProDHCP標準機能として追加開発するなどした点なども評価いただき、DHCP以外の案件もご依頼いただいております。
お会いしての要件確認後、評価用にProDHCPをお貸し出しし、要件を満たしているということでご採用いただきました。クリティカルな案件のため、万が一の保守用にソースコードも保持しておきたいということで、ソースコードライセンスもご提供しました。
ソースコードライセンスを含めても、同等規模に対応できる他社製品よりもかなり安いということで、価格は当初から問題なく、性能と保守などの確認がポイントでした。
他のシステムからリース情報を問い合わせるための仕組みを、ProDHCP標準機能として追加提供させていただきました。
学内のネットワーク全体の提案の中で、DHCP部分としてご採用いただきました。遠方でしたが、一度もお会いしての打ち合わせもなくご採用いただいてしまい、ご挨拶がてら、セットアップの疑問点などを伺いに行きましたが、全く問題なく構築できていました。
ネットワーク構成のドキュメントからconfファイルに変換するコンバーターをサービスでご提供しました。
大学内ネットワーク向けDHCPサーバのリプレース案件でした。別拠点ではすでに別製品を採用されていたようですが、稼働後に「最初からProDHCPを知っていればどちらもProDHCPを選んだのに」とコメントいただきました。
ノートラブルで稼働を続けています。
全国の多くのCATV局で採用されています。案件ごとに要件も様々ですし、一度も打ち合わせをせずに稼働するケースから、特殊要件に対応するためにカスタマイズも行う案件まで様々な実績があります。
ProDHCPの導入でProDHCP冗長化オプションのシンプルかつ必要十分な機能を気に入っていただき、別目的のサーバ構築でもProDHCPの冗長化オプションを利用して構築したいというケースが多数あります。シェルスクリプトでなんでもやりたいことを記述できる自由さと、低価格、きめ細かなサポート対応などでご評価いただいています。
すでに公衆無線LAN向けに安定稼働を続けている実績から、さらに大規模向けシステムへの対応もご依頼いただきました。1サーバで200万件を超えるアドレスを管理した状態で、高い払い出し性能を実現するために高速化を行いました。現在ご提供するバージョンはこの高性能版です。
お客様からは、「DHCPサーバはProDHCP以外を検討するつもりはない」と、検討開始時から採用を決めていただけました。
その他、ソリトンシステムズ製Net'Attest D3としても、多数ご採用いただいております。
完全自社開発による、完璧な技術対応力はもちろん、柔軟で迅速なサポート対応は、「ここまで対応してくれるのか!」と、多くのお客様に驚かれるレベルです。
また、ネットワーク・セキュリティ分野で高い力と実績を持つソリトンシステムズとの協力関係により、汎用化や可用性をはじめとして、高いレベルに仕上げたシステムであり、さらに拡張も続けています。
IPv6版も2010年にリリースし、高性能DHCPの一つの解として、ネットワークインフラを支えていきたいと考えています。