レンズ比較その31

 レンズの比較の31ページ目です。

 今回は、ついにGETしたズイコーマクロ50mmF2をターゲットにしてみました。

 まずは、このレンズが欲しかった一番の理由である、マクロスイターのかわりになるようなレンズ、という目的を満たしているかどうかです。ボディはOM-1Nで、絞りはF2です。フィルムはダイナハイカラー。マクロスイターはボディに押し付けて撮影しています。

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ズイコーマクロ50mmF2

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マクロスイター50mmF1.8

 いかがでしょう?どう見てもズイコーのほうがすばらしい写りです。が、マクロスイターは特に近接時は性能的に悪いのが良いのです。ちょっとピントが甘いですが、それは腕のせいで、ピントが合ったところはすっきり写り、ボケが崩れるようになるのが独特で、これが幻想的で、なんともいえないムードを出してくれるのです。その意味では、ズイコーは普通に写りすぎですが、まあそれでも大口径らしく、ダイナミックにボケていますし、ボケも癖が無く普通に使う分には十分でしょう。いやいや、すばらしいといえます。
 コントラストもズイコーは高く、マクロスイターのようなパステルカラーにはなりません。

 さて、次は、標準マクロレンズの魅力の一つに、普段の撮影にもそのまま使えるという点はどうでしょう。マクロスイターは無限遠でもちょっと絞れば実に見事な解像力に定評があります(私のレンズはそうでも無い気もしますが・・・)。本当はマクロスイターと比べたかったのですが、ボディが変わると露出が微妙に変わるので、あきらめ、ズイコー同士で比べました。

zm.jpg (44085 バイト)
ズイコーマクロ50mmF2

z.jpg (39200 バイト)
ズイコー50mmF1.4

 ズイコーの標準レンズ、50mmF1.4と比較しました。F5.6で、1/1000です。OM-1Nではこれが限界です。しかし、右が暗くなっていますね。後幕が先幕より速い証拠です・・・。また調整が必要ですね。まあ、実はこれを見て、OM-4Tiを買う決心がついたのですが。やはり安心できるボディは必要ですものね。
 さて、描写ですが、F5.6まで絞ってしまえばはっきり言って大差ありません。拡大するとなんとなくマクロの方が甘い気もしますが、コントラストなどはコーティングが良いためか、マクロの方が高いくらいです。

 ということで、ズイコーマクロは理想的な標準マクロレンズということは分かりましたが、やはりマクロスイターのような危険な香りは無いようで、代わりにはならないようです。が、安心できるボディと組み合わせ、普段はどんどん活躍できそうです。他にも作品集39にズイコーマクロの作例を載せました。

 

 さらに、OM−4Tiを使って比較した結果です。


ズイコーマクロ50mmF2


ズイコー50mmF1.4


ズイコーマクロ50mmF2


ズイコー50mmF1.4

 全てフィルムはダイナハイカラー、絞りF2です。ズイコー50mmF1.4は銀枠の古いタイプなので、暖色系ですが、やはりボケは柔らかいです。しかし、ズイコーマクロ50mmF2もマクロレンズとしては実に自然なボケ具合で、周辺までシャープな感じは絞り開放からかなり使えるレンズです。ライカのズミクロンR50mmF2に匹敵するような写りです。ただ、あくまでも自然な感じなので立体感などはズミクロンの方が楽しめる感じですが。

 全体として、マクロレンズでありながら、絞り開放から自然な描写が楽しめ、いつでもこれ1本で散歩ができるようなすばらしいレンズで満足です。もう少しコンパクトサイズなら文句なしです。


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